日米の株式市場が好調
日米の株式市場が上昇基調にあります。NYダウは過去最高値圏、日経平均は27年ぶりの高値水準で推移しています。中国リスク、貿易戦争リスクなどがある中で非常に好調な相場となっています。
毎年、年初に、専門家の方がその年の株式市場の予測をしますが、たいていの場合、強気予想と弱気予想とに分かれ、意見が一致することはほとんどありませんし、予測が当たることも極めてまれです。
このことは、値動きを予測することは、素人である私にとっては不可能であることを意味すると思います。個別株においても然りです。
伝説のバリュー投資家ピーター・リンチ
ピーターリンチの「株式の法則」(ダイヤモンド社)という本には、私が参考にしている教えがいくつもあります。ピーター・リンチ氏はあのウォーレン・バフェット氏と並び称されるほどの人であり、バリュー投資家です。ピーターリンチ氏の投資手法は、小型株を中心に、徹底した企業調査を行い、長期で保有するというものです。
大型株を中心に配当再投資を行う私が取っている方法とは異なりますが、今でも参考にしている教えがいくつもあります。
【株式投資を迷っているあなたへ】
もし、あなたが、将来、より多くの財産を持ちたいのなら、多くの資産を株式に投資しなさい。(中略)何度も弱気相場を経験してきた。それでも、結果は疑う余地がない。(株式投資の法則16頁)
株式に投資することが重要なのだ!もちろん、分別をもって銘柄を選び、株価の調整局面でもあわてて株を処分してしまわないということが前提だが・・・。(株式の法則19頁)
【投資方法をコロコロ変えているあなたへ】
どんな方法で企業や株式投資信託を選ぶにしても、成功するか失敗するかは、懸念を無視して、自分の投資をずっと続けられるか否かにかかっている。株式投資家の運命を決めるのは、頭脳ではなく、肝である。(株式の法則20頁)
【配当は取るに足らないものだと思っているあなたへ】
よい会社はたいてい毎年配当を増やす。(株式の法則34頁)
配当は株式投資で成功するための重要なポイントである。もしあなたが過去10~20年続けて増配してきた企業だけでポートフォリオを組んだとすればほとんど失敗することはない。(株式の法則51頁)
【含み損に耐えられないあなたへ】
慌てふためいて何もかも売却してしまうような性格であるなら、株や株式投資信託は避けたほうがよい。(株式の法則316頁)
いかがでしたでしょうか?
資産を築くうえでの株式投資の重要性を繰り返し説いていること、さらには、連続増配企業に投資することで失敗することはほとんどない、という言葉は、配当再投資戦略を選択した私にとって大変勇気づけられる言葉です。
上昇相場の中でのキャッシュポジションの考え方
では、株式にどれくらい投資すべきか?ということに関しては、私自身、悩みの種ではありますが、ピーターリンチ氏はその著書で、「許容限度いっぱいまで投資した方がよい」としています。その「許容限度」については、当然個人差があると思います。私自身の考え方は以下のとおりです。
突然、暴落が起きても下記2点をクリアできる程度に投資をとどめることが大切だと考えています。
①経済的に、通常の生活に支障をきたすようではいけない。
②メンタル面で必要以上に動揺するという事態も避けなければいない。
要するに、リーマンショック級の暴落があって、株価が半分以下になった状況が数年続いたとしても、経済面かつメンタル面で耐えうる備えが必要だということです。
私の場合は、一本調子の相場はあり得ないということを頭の片隅において、いつ暴落が起きたとしても、家計とメンタルに必要以上のダメージを受けないようにという備えはしているつもりです。つまり、当然かもしれませんが、一定の生活防衛資金は確保して相場に臨むことが必要だと考えています。
最後に
【アメリカの著名投資家ジョン・テンプルトン卿の言葉】
強気相場は悲観の中に生まれ
懐疑の中で育ち
楽観の中で成熟し
幸福感の中で消えていく
現在はどの段階なのでしょうか?